テストステロンブースター 結論

 南カリフォルニア大学ロサンゼルス校のチームの研究報(https://doi.org/10.5534/wjmh.190043)によると、市場に出ているサプリ109種類の内67種類は何のデータもありませんでした。残りの42種類のうち14種類だけが血中テストステロンを増やす矛盾しないデータを持っていました。私が調べたところ、その内4種類のみが少人数でのヒトでの臨床試験データを持っていました。それはEurycoma longifolia extract、Fenugreek extract、Magnesium、Shilajitでした。
Eurycoma longifolia extract(Tongkat ali extract)ではBiotropics社のPhystaを使用して複数の臨床試験がされています。100~600mg/日で2週間から3か月摂取しましたが結果はまちまちで効果があるとする報告と無いとする報告があります。Fenugreek extractでは女性を対象に閉経前後の不快感やホルモンバランスの改善のために臨床試験が実施されました。この臨床試験の結果は有料論文として報告されているので詳細はわかりませんが1日2回250mgを46日間摂取して遊離型テストステロンが40%ほど増えて症状も改善したとしています。Magnesiumも臨床試験でマグネシウムを1日1回10mg/kgを摂取し、座りっぱなしの人や運動選手の遊離テストステロン値と総テストステロン値を増加させることを示していま。座りっぱなしの人よりも運動をしている人の方が増加率が高いとしています。これも有料論文として報告されているので詳細はわかりません。Shilajitは、男性のアンドロゲンホルモンへの影響について調べられました。1 日 2 回 250 mg 投与で連続 90 日間の治療により、プラセボと比較して総テストステロン、遊離テストステロン、およびデヒドロエピアンドロステロン (DHEAS) が大幅に (P < 0.05) 増加したことが明らかになったとしています。これも同じく有料論文として報告されているので詳細はわかりません。
ここでヒトでの臨床試験データに限って説明したのは、この研究が最も信頼性が高いからです。ネズミの試験で有効な薬も、ヒトでも効くのは30%以下でしょう。いわんや培養細胞を使用した試験で効果があってもヒトで効くのは3%以下でしょうね。薬品会社では当局に申請するために二重盲検比較試験で100人以上のデータをとります。逆に臨床試験をするためには莫大なお金がかかりますから、良いサプリでも臨床試験ができないものがほとんどです。サプリの場合は臨床試験をしていないものが多いので自分の体で試験すると言う考え方になります。効かないサプリはさっさと捨てましょう。
 以前に紹介したように血中総テストステロン濃度が高いと長生きする傾向があることと、60歳以上にテストステロン補充療法を実施すると筋力が改善することなどを考えると、私はテストステロン・ブースターを選んで購入し自分に合うか試したいと思います。

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