乳癌、マンモグラフィーの感度は低い?

  • 乳癌は女性の最も多く罹患する癌です。 また他の癌と異なり20代から癌に罹患する患者が発生します。年間6万人が罹患し、1万3千人が死亡しています。乳がんの診断で使用されるマンモグラフィーはX線を使用し体に何度も照射すると放射線被爆で体に害がある。負担がかかるし、乳房を出す必要があり造影剤を体に入れる場合もある。高原医師が発明した全身癌スキャンも可能なDWIBS(Diffusion-weighted Whole body Imaging with Background body signal)は核磁気共鳴なので体に負担がかかりません。高原医師によると、2019年2月時点のDWIBSの受信例は1000例を超えているそうで、このうち結果のまとまった706例における癌の発見率は1.4%だった。この結果は一般的なマンモグラフィーの癌発見率0.3%よりも5倍も高い値であった。マンモグラフィーで乳がんが見落とされる死に至る可能性がある。現在の全体的な乳癌死亡率は30%だそうですから、この差は大きい。DWIBSは細胞内の水分子の拡散(動き)を画像化するもの。簡単にいってしまえば水分子の拡散の度合いを割り出し、それによって正常な細胞とがん細胞を見分ける。がん細胞は正常な細胞と比べて密度が高いので、細胞内の水分子は動きにくいため、がん細胞のある場所が判別できる仕組みだ。高原教授はこれを改良し、「BS」(背景信号抑制; Background signal Suppression)をすることで、全身のがんを俯瞰してみることができるようにした。2017年には腫瘍の大きさを直接測れるようにもなった。大きさ測れるということは、定量化が可能ということ。つまり前回までの検査結果と比べて大きさがどの程度変化したのかを数値として測り腫瘍が大きくなっているか判断できる。昨年筆者はこのDWIBSを受けた。その結果前立腺に怪しい映像が発見された。直ぐに泌尿器科の専門病院に行って通常の腹部MRIを撮った。この検査で癌の疑いがあったので前立腺のバイオプシーを行った。幸い癌ではなかったがDWIBSの力を見せつけられた。DWIBSは検査着をきたままX線を使うことなく30分ほどで全身を一挙にスキャンできる優れもので日本では、このシステムが普及し始めている。
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