胃がん検診、信じてよいのか?

2019年のに東京都医師会公衆衛生委員会資料によれば、大腸癌検査同様に日本で普通に使われている胃X線検査(バリウム)は集団検診としての有効性が確立しているが、偽陰性が多いとするデータを出しています。それによると検診でどれくらい癌と判定されるかについて、X線検査(バリウム)の感度は70~80%つまり癌を発症している被験者10人中2~3人は癌が見逃されることになります。驚いたことにこの方法で胃がんと判定された被験者の場合でも精密検査で最終的に胃がんと診断される人は0.7~2%つまり胃がん判定を受けた人100人の内、わずか1~2人という精度の低さです。これに対して新潟市の報告によると内視鏡検査(胃カメラ)の感度は96.8%で検査した癌を発症している被験者100人のうち3人が正常として見逃されたことになります。これに対しX線検査(バリウム)の感度は81.1%と報告され、同様に検査した癌を発症している被験者100人のうち19人が正常として見逃されたことになります。見逃された癌を持つ被験者は検査で癌ではないと判定されたわけで、そのまま癌を放置すれば死に至る可能性が高いです。50歳以上は前回示したように癌になる確率が飛躍的に高まり最終的には半分の人が何らかの癌になるわけですから内視鏡検査(胃カメラ)を少なくとも2~3年に1回やるべきだと思います。しかし、恐ろしいことに1年に1回の健康診断も受けない日本人の数は日本の成人男女1億人の内、3600万人もいるそうです。イギリス王室の平均寿命が90以上になっていることや、お金持ちの平均寿命が高い理由の一つがここでもわかる気がします。

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